書肆吉成 「丸ヨ池内GATE6F店」が、ビルの取り壊しにともない、閉店した。

丸ヨ池内GATE6F店以前からの札幌市東区の店舗は当然健在だし、店主の吉成秀夫さんは、おそらく新しいスペースを新たに立ち上げるのだろうと思う。

これを機に、吉成さんへの感謝を込めて、当時のことで思い出すことを書いておく。

これがアフンルパル通信

吉成さんとの出会いは、氏が発刊している「アフンルパル通信」への写真掲載の依頼で、スタジオにみえたときだと思う。その後2008年に、我がスタジオを置かせてもらっていた岩佐ビルの、かなり広い一室を借りての「アフンルパルex.1」という展覧会を企画してもらうことになる。この展覧会には、写真史家倉石信乃さんにお越しいただき、詩人の吉増剛三さんがゲスト参加してくれた。

マイクをもっているのが、吉成秀夫さん。

 

吉増剛造さんです。

 

倉石信乃さんと私です。当時まだ髪の毛がいくぶんかはありました。

 

 

 

三浦清隆さんです。

 

こちらは大平具彦さん

 

 

 

吉増剛造さんの『木浦通信』(矢立出版 2010年)に、そのときの吉増さんの発言が記載されている。ご承諾を得ないままだが、一部を借用して記しておく。

・・・・、それと同時に、じつはアフンルパル通信の3号で露口啓二さんの写真を見た瞬間、・・・・一瞥性・グランス、といったのは倉石さんでしたが、写真というのはじっと見つめるというんじゃなくて、ぱっとよぎったものとの出逢い、そういう見方を意識的に、そういう写真が・・・・

 

同時に、展覧会のタイトルともなった「アフンルパルex.1」という「アフンルパル通信」特別号も作ってくれた。この特異な形態をもった「書物」に、展覧会にも駆けつけてくれた倉石信乃さん、比較文学の管啓次郎さん、北海道における先鋭な書き手谷口雅春さん、明治大学大学院管ゼミの院生、宇野澤昌樹さんという強力なメンバーが寄稿してくれた。すべて吉成さんのご尽力の賜物です。

吉増さんが手にしているのが、「アフンルパルex.1」

 

吉成さん、「アフンルパル通信」も含め、新たな場が展開されることをお祈りいたします。