2015年12月27日、徳島県神山町へ。

神山町は、徳島市から四国山脈へ分け入ること、30kmほどに位置する山村で、
こんなところです。
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ここにNPO法人グリーンバレー・イン神山が本拠地を置き、神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)によるアート制作の現場として、あるいはIT企業等が古民家を生かしたサテライトオフィスを設立するなど、実に魅力的な活動が繰り広げられている地域です。
あまりにも有名な「グリーンバレー・イン神山」については、こちらで。http://www.in-kamiyama.jp/gv/
翌日28日、神山にアレン・グリーンバーグアメリカ総領事が視察におとずれ、KAIRの招待作家の作品を見たり、IT企業の代表とテレビ会議を行なったりしたようです。

農村環境改善センターで、ここにサテライトオフィスを置く明治大学大学院理工学研究家建築学の教官と院生による民家実測+図書館計画の報告会に遭遇
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センターの敷地内に設置されていたアメリカ出身の美術家・建築家クウィン・ヴァンツーの作品 
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ここは、改善センター近くにある「阿波の名工」松井佑夫さんのギャラリーと工房。魅力的な作品が並んでいて、魅力的な夫人が対応してくれました。
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町を貫いて流れる鮎喰川に沿ったルートは四国巡礼の遍路道でもあります。
神山町西部の山中に位置する第十二番札所焼山寺から町の市街地に出て、鮎喰川を20kmほど下ると、右岸に大栗山花蔵院大日寺。
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そのしばらく先で、遍路路は、川から離れ北に向かい、常楽寺、国分寺と続く。
国分寺はその名のとおり、聖武天皇の勅命で創建された阿波国分寺。この辺りがいわば古代阿波国の首都(国府)ということになります。
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寺院脇の流れは、鮎喰川から引かれているようで、どう見ても自然の川ではなく、水路です。古代の都市に引かれた用水路でしょうか。
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神山に戻り、焼山寺を横目に見ながらの山路を通って吉野川市に出ることにします。
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かなりきわどい車道を抜けて
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眼下に見えるのが現吉野川市。吉野川市一帯は、旧地名を麻植郡といい、またかとお思いでしょうが、ここで忌部が登場します。流れているのが吉野川。碁盤目状に見える耕作地が粟島です。忌部は拙シリーズ「自然史」の対象の一つでもあります。

遍路道は、対岸の切幡寺から川を渡って、粟島を横切り、さらに川を渡り、第十一番札所藤井寺に至り、そこから巡礼路中屈指の難所で知られる険しい山路を通って焼山寺に辿り着く。

切幡寺から焼山寺を経て、神山町を縦断し、国分寺にいたるルートをさっと見てきましたが、そこには、複雑な感情の動きを誘う何かがあるという気がします。いずれその「何か」に関わってみたいというのが目下の密かな企てです。

最後に、国分寺近くにある八倉比売(やくらひめ)神社を紹介します。
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本殿裏にこんな磐座があります。磐座は古くからのアニミズム、自然信仰の形象だそうで、それは興味深いのですが、これは卑弥呼の墓だとの主張もあるそうです。邪馬台国畿内説を揺さぶるようなインパクトは、申し訳ないですが?です。
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