先週末モレキュラーシアター月島公演(イリュミオール・イリュシオール)を観ることが出来ました。ホリゾントに当てられた、固定された光と演者の手に持たれ揺れ動く光、この相反する光のフレームは、まさに写真そのものではないかと感じます。モレキュラーシアターを拝見するのは初めてですが、熱い雷雨を浴びているようなメイエルホリドとジュネの言葉の音。空間をゆがめてしまうような強度に満ちた身体の動き。すべてが鮮烈な滝の水に打たれる感覚に浸された1時間でした。
会場において、モレキュラーメンバーで演出家の豊島重之さんや高沢利栄さんはもちろん、ICANOF代表の米内安芸さん、造形作家の伊藤二子さん、私の8月の写真展にお越しいただいた詩人の吉増剛造さん、批評家の倉石信乃さんにお会いでき、写真批評家でもある八角聡仁さん、写真家の北島敬三さん、映像作家の小原真史さんなど多くの方々に再開あるいは初めてお会いできたこと、鵜飼哲さん、鴻英良さん、豊島さんによる刺激に満ちたアフタートークも得難い体験でありました。

数年前、倉石さんと八角さんによるアサヒカメラ誌上での対談は極めてスリリングでしたが、なんと近々にお二人の対談が久しぶりに実現するということをお聞きし、期待が高まります。

豊島さんや北島さん、小原さんとは青森県立美術館企画展「小島一郎-北を撮る」でのシンポジウムでご一緒する予定です。

モレキュラーシアター月島公演(イリュミオール・イリュシオール)の詳細は以下をご覧ください。
http://www.hi-net.ne.jp/icanof/
http://sites.google.com/site/moleculartheatre/

また、青森県立美術館「小島一郎-北を撮る」の詳細は以下で。
http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/22/

鵜飼さんにはデリダの写真論についていくつかのご教授をいただきました。お礼申し上げます。
朝吹さんの店に伺える日が楽しみです。

最後に、帰路空から下北半島、津軽半島、渡島半島を一望し、津軽海峡一帯がまさに多島海であることを視覚として実感しました。オホーツクは遥か彼方であることも。