三笠・美園小学校体育館の地底都市
2011年から継続して行われている「川俣正 三笠プロジェクト」の一環として、菊地拓児さんら、コールマイン研究室と北海道教育大、北海道工業大の有志により、三笠・美園小学校体育館の地形の内部制作が行われた。
昨夏制作した地形の内部に、夜の炭鉱町をイメージしたインスタレーションを制作する作業は、地底都市の建設を思わせる。
以前、そらち炭鉱の記憶マネジメントセンター石蔵で行われた、コールマイン研究室制作の「LIGHT of coal mine」も、すばらし展示だったが、今回の地底都市は、規模が格段に大きくなっている。この不思議な二重構造は、かつて炭鉱都市が、ひたすらエネルギーを希求し、地底深く掘り巡らされたトンネルの上に建設されたことを想起させられる。完成を待たずにこのような感想を述べることは、不謹慎かもしれないが、炭鉱地区の地形、地中の記憶を喚起することで、照射される「何か」を、一日も早く見てみたいと思う。