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「キオクのかたち/キロクのかたち」展での笹岡啓子さんの写真

終了間際ですが、横浜市民ギャラリーで「キオクのかたち/キロクのかたち」展が行われている。

 

笹岡啓子さんの写真は、画面内にブレを持ち込んだカラー写真、黒を基調としたモノクロ写真、広島平和記念資料館内部での高感度で撮られたカラー写真、陰画をそのまま出力したもの等で構成されていた。

笹岡さんの写真は、2009年に刊行された写真集『PARK CITY』の端正なモノクロ写真の印象が強い。

 

 

しかし、笹岡さんは、2009年の『PARK CITY』刊行以前から、陰画のプリントもカラー写真も制作していたのだ。

 

 

写真は、撮影者が意識してもしなくても、どんな被写体を撮ったとしても、なにがしかの「美」を孕んでしまうものだと思う。

笹岡さんの陰画のプリントには、広島を撮りながらもどうしても美を帯びてしまう、写真に対する苛立ちを感じてしまう。

写真というメディア、装置に対する苛立ちへの感性は、写真家という存在の必須の要件ではないかとさえ思う。

 

 

 

奈良美智さんの展覧会

志賀理江子展に続き、豊田市で行われている奈良美智展展に行って来ました。

門外漢の私が、奈良さんの絵画にいうべき言葉はほとんどありませんが、会場の最後尾に展示された少女の見つめる先がとても気になります。絵画が持つ、写真とは異なった(あるいは奈良さんの絵画特有の)多層性、多重性を見せつけられたと感じています。

志賀展に引き続き、展示場内の写真はお見せできないので、豊田市美術館の周辺だけですがごらんください。

なお、スタジオに行くから感想を、と奈良さんからメッセージが入り、緊張しています。

 

 

館内からの風景

 

 

 

 

丸亀での志賀理江子展

四国丸亀市、猪熊弦一郎現代美術館での志賀理江子写真展「ブラインドデート」を見て来ました。

丸亀市の中心に位置する丸亀城

とりたてて、城マニアではありませんが、丸亀城の石垣のフォルムは、全国の城有数のものだと思います。

 

丸亀駅構内

丸亀駅からの猪熊現代美術館

丸亀市は、県庁所在地ではありませんが、県庁所在地である徳島市には、現代美術館も駅構内のエスカレーターもありません。エスカレーターはともかく、徳島にも現代美術館はあればいいなと思います。使われなくなった建物はかなりあるので、運営費さえ工夫すれば作れるのではないかと思います。

以下、展示場内の写真は撮影できないので、美術館の一部を紹介します。

 

 

 

 

志賀さんの「螺旋海岸」については、写真批評家の清水穰さんと楠本亜紀さんの間で、ちょっとした論争が行われました。螺旋海岸は東日本大震災との関わりもあり、お二人の議論も踏まえて、いずれ考えて見たいともいます。

「ブラインドデート」の展示については、ごくシンプルに言えば、写真に内在する暴力的な力への、果敢なアプローチだと感じました。そのアプローチは写真という装置を揺さぶるものであり、それ自体、根源的な問いを伴った暴力な空間になっていたと思います。

会期中のnewsにならず、申し訳ありません。